健診で異常を指摘されたら、誰しもが不安になってしまうと思います。
これってどういう意味なの?大変な病気なの?
眼科を受診する前にインターネットで検索して、余計に心配になってしまったり…。
今回からは、健診や人間ドックで目に関する異常を指摘された場合、
それがどういう状態のことなのか、眼科を受診してどのような精密検査をするのか、
などなど、皆様の不安を少しでも取り除けるように、解説していきたいと思います。
第1回目は『視神経乳頭陥凹拡大』
…漢字が9文字も並んでいます。これだと意味がわかりにくいと思いますが、
簡単に言うと『緑内障の疑い』ということなのです。
検査項目に『眼底写真』が含まれると、緑内障の疑いがあるかどうかは必ずチェックされます。
『緑内障の疑い』とは、『あなたの目の奥にある視神経の形が、緑内障という病気の視神経の形に似ていますよ。』
ということです。
(視神経の位置については『目の構造』の回をご参照ください。)
緑内障とは、別の回に詳しくご説明しますが、視神経が傷んでしまい、
自覚症状としては視野が狭くなってしまう病気です。
ただし、ご自身で症状に気づく頃にはかなり末期であることが多いので、
早期発見・早期治療のために健診の項目に入っているのです。
ただし、健診だけでは『緑内障』と診断することはできません。
緑内障なのか、それとも視神経の形が似ているだけなのかを判断するには、
眼科での精密検査、『視野検査』が必要になります。
その結果で緑内障に特徴的な視野の欠損(見えない部分)があれば、
定期的な通院や治療が必要になります。
なか眼科ではいつでも視野検査を受けることができます。
約30分ほどの検査で、その日のうちに結果をご説明致します。
緑内障は放置しておけば失明の可能性も高い病気です。
事実、視覚障害者となる原因としての第1位は緑内障です。
その反面、健診では病気の早期発見を促すため、少しでも疑いがあれば引っ掛ける、ということもあります。
症状がなくても、まずは眼科で精密検査をして、緑内障かどうかを判定し、その後の方針を考えていきましょう。
